第172回:原作ありき 〜そして、それから(2003/10/17)


元々私はテレビ自体をあまり嗜まない性質です。
意識できるのは『野球中継』と『ニュース』と『ジャンクスポーツ』と『はぐれ刑事』くらいでしょうか
特にドラマやアニメといった連続物は「観る習慣」がついてなく放映を忘れてしまうのでダメなんです。

そんな私が最近アニメを2つ観始めました。
『君が望む永遠』『ガンスリンガー・ガール』の二本。
リアルタイムでビデオに撮って本格的に観るアニメは『バーチャファイター』以来ですかね。
あ、『魔法使いに大切なこと』があったか。

前者は「あのゲームをどう表現するのか」が気になって観る事にしました。
前々回のコラムで述べた「原作を生かした」作品になるかどうかが気になるのです。
ゲームも再プレイして予習(復習)もバッチリ。
後者は普通に原作が好きなので観ます。
ただ「小さな子供が銃ぶっ放す」という内容にクレームが付かないか気になりますが。

現在、ビデオのセットを忘れないようTVの前の見える位置にメモを残すなどの努力をしながら
どちらも2話しか放映されてませんが何とかついていってます。

で、気になる原作ありき作品・其の壱の『君が望む永遠』なんですが、
「1章の内容を2話だけで表現したのは無謀」とだけ言わせて貰います。
これで後半を盛り上げられるのかなあと心配に。

ポイントポイントのイヴェントはそこそこ押さえていますが、
そこに行き着く過程の表現が甘く薄っぺらく感じます。
遥の家族と食事をするタイミングが原作よりも早いとかはまだ許せますけど、
夏祭りの日に遥の約束を蹴ってまで水月の相談に乗ったシーンが
そこまでの過程も語られずいきなり始まったのは至極残念。
ここだけでも何とかできなかったのかなあ。

既にゲームをプレイした人をターゲットにしているから、
ゲームのシーンを思い浮かべて脳内補完すればOKと判断しているのでしょうか。
逆にゲームをプレイした人には物足りなく感じると思うんですけどね。

正直、2話観る限りでは本作品の魅力を伝える媒体としては不十分だったかと思います。
あと1話使って、せめて遥と接する部分だけでも
もっと濃厚(意味深)に表現して欲しかったなあ。
(別に私が遥贔屓な訳ではありませんよ)
1章の最後で起こる出来事が観る側により重く感じられるようにならないと。

そもそも18禁描写が控えられること自体が問題であるとも言えますが。
後半は素晴らしいものになっているかもしれませんのでまだまだ観ますけどね。

絵は良いんだか悪いんだかよく分かりません。
原作に比べれば明らかに違和感がありますけど、
表現する媒体が違いますから仕方ないとも思えますし。
あ、茜がポッチャリしてる感じなのが気になりますが。
声や音楽がゲームと同じだったのは嬉しいですね。

原作ありき作品・其の弐の『ガンスリンガー・ガール』に関してはまだ個人的に未知数です。
唯一、終始画面の上下を占領しているフレームが
PC98からX68000にベタ移殖された光栄ゲームを髣髴とさせ
何とも言えない懐かしさを感じています。



<BGM>
quasar (OutPhase)
[ beatmania IIDX 9th style ORIGINAL SOUNDTRACk / KONAMI ]