第234回:蒼い衝動(2005/03/01) | |
チビッコの男の子達がかなりの確率で憧れる物。 それは、スーパー戦隊物であったりウルトラマンであったり 飛行機や電車や車などの乗り物であったりと様々です。 私の子供の頃も例に違わず色々なものに憧れていたわけですが、 その中でもとりわけ電車が好きで、かなり夢中になっていました。 まあ夢中になると言っても子供のレベルですけどね。 今でも実家には当時撮影した写真や集めた電車関係のグッズが残っています。 交通博物館で購入した特急電車のヘッドマークプレートとか、 寝台特急はやぶさで購入したブルートレインのヘッドマークワッペンとか、 電車図鑑や機関車トーマスなど電車関係の本も未だにあったり。 また、実家のすぐ近くに東海道本線が通っているという立地条件の良さもあり、 よく親が近所の踏切までブルートレインを観に連れていってくれました。 中でも『さくら→はやぶさ→みずほ』の3HITコンボは短時間で観られる御手軽コンボだったので 日の長い夏場は毎日のように観に来ていた記憶があります。 手を振ると運転手が汽笛で応えてくれたりしたなあ。 と、ここまで書いたところで鋭い人はだいたい今回のコラムの内容が分かったと思います。 電車好きなら一度は憧れるブルートレイン。 松本清張や西村京太郎の本でも使われているので、 電車に興味が無くとも名前を耳にしたことがある人は結構多いかと思います。 その中の「あさかぜ」と「さくら」が 昨日2/28を以って長い歴史に幕を閉じました。 「寝ている間に目的地に着く」をウリに東京〜九州各地を結ぶ移動手段として古くより定着。 最初は主に上京・帰郷するための移動手段だったものの 70年代〜80年代には旅行の移動手段としてもポピュラーとなり、 夏休みなどの長期休暇期間の切符はすぐに完売するほどの人気を博しました。 しかし90年代に入ると、所用時間・値段ともに圧倒する 飛行機や新幹線が移動手段としてポピュラーとなりブルーレインの乗車数は年々減少。 ブルートレインの車両自体も改善されることがなく老朽化が進み高級なイメージも徐々に崩壊、 (北海道に行く北斗星とかトワイライトエクスプレスは綺麗で豪華なんですけど) 食堂車を廃止するなどサービス機能の縮小から数年前に行われたダイヤの縮小を経て、 ついに昨日で「あさかぜ」と「さくら」が終焉を迎えることとなってしまったのです。 最近は乗車率20%もなかったそうで・・・仕方ないとは思います。 この「さくら」は子供のころ父方の実家へ行く際に利用したことがあります。 かなり昔のことなので乗ったときのことを細かく覚えていないのですが、 車掌さんに頼むと押してくれるブルートレイン乗車記念スタンプを 車掌室まで貰いに行ったのだけは鮮明に覚えています。 スタンプを押すだけでなく車掌さんから一言メッセージを書いていただき、 渡したスタンプ帳を自分と同じ目線になって丁寧に返してくれました。 一連の対応が子供心に凄い嬉しかったのですが、 大人になって改めて思い出してもやっぱり嬉しいものですね。 良い車掌さんだったなあ・・・今は何やってるんだろう・・・。 車掌さんに限らず、乗務員さんはみんな丁寧で優しかった記憶があります。 時間にして一日近く乗っていることになるので結構親しくなったりしますし。 車掌さんとの触れ合いは勿論、これが初めて乗ったブルートレインだったこともあり、 「さくら」は私の中でかなり神格化しているブルートレインでした。 ですから今回の廃止のニュースにかなりショックを受けたのは言うまでもありません。 これで九州に行くブルートレインは「はやぶさ」と「富士」を併結運転する一本だけになるそうです。 ただ、これも先はそう長くないような気がします。 これから先、飛行機や新幹線はまだまだ使いやすくなっていくでしょうから。 とりあえず九州新幹線が全線開通するまでは大丈夫だと踏んでますけど・・・。 それでも北海道へ行く「北斗星」は未だに人気があるので、 すぐにブルートレイン全滅という事態には陥らないでしょう。 乗ろうと思えばまだ乗ることはできるのが救いかな。 新たな想い出を作ればいいんですからね。 全然話は変わりますが、うちの会社の御姉さまの息子さんも 例に違わず新幹線やら特急電車やら機関車トーマスやらが大好きで 身の回りの物を極力電車の絵や写真が入ったものにしているのだそうです。 で、このあいだ機関車トーマスの話になって公式HPのとか観たんですけど、 最近の日本向けにアレンジされたトーマスって結構可愛いんですね。 私が子供の頃に読んでたトーマスは洋書を翻訳しただけのものだったので、 トーマス以下機関車仲間は全員横浜タイヤの看板みたいな顔してやがりましたから。 今考えるとよく怖がらなかったなあと思います。 その息子さんに当時の横浜タイヤ顔を思い出してヘンリーなんぞ描いてあげたら 「トーマスだ!!」といたく喜ばれてしまった・・・子供の感覚は分からん。 というか、それヘンリーだし。 更に話は変わりますが、私はウルトラマンシリーズだけは 器物破損が激しくてどうしても受け付けられませんでした。 こんな奴がいたら自分の住んでいるアパートが壊されてしまう と子供心に恐怖心を抱いたんですよね。逃げ遅れて踏み潰されるのを想像したりとか。 勿論、種も仕掛けも知った後では普通に観ることができましたけど。 ・・・可愛いやら情けないやら。 <BGM> ANDROMEDA (Sota Fujimori) [ beatmania IIDX 11 IIDX RED ORIGINAL SOUNDTRACK / KONAMI ] |