第292回:祝!ドラゴンズ 2006ペナントレース制覇(2006/10/24) | |
野球の話で恐縮ですが一つ。 ついでに言うと中日の話ですので嫌いな方は退却したほうがいいです、はい。 さて、今は日本シリーズの真っ只中。 (2006/10/23の時点で中日1勝・日ハム1勝) 今更ながらの感も否めないですが、ちゃんとやっておかないと気が済まないのがファンの意地。 という訳で、今回もバッチリ言わせて貰います。 祝!中日ドラゴンズ 2006年セ・リーグペナントレース制覇!! 落合監督、プレーした選手、裏方さん、中日ファンの方々、そして私、おめでとうございます! そしてありがとうございました。 インデックスにも書きましたが、優勝が決まった日と翌日は 「ドラゴンズ優勝おめでとう」のメールが携帯やらPCやらに結構な数届きまして、 なんかドラゴンズというより私が優勝したみたいでした。わはー。 えー、後半は阪神タイガースに追い上げられたものの、 大きな動揺もせず自分達の野球を貫いて貯金をコツコツと稼ぎ、 10月10日に晴れてゴールテープを切った中日ドラゴンズ。 一年間戦いを観ておりましたが、落合野球の3年間の集大成が出たようなシーズンでした。 確実に1点を取りに行く作戦、繋ぐ意識(除くタニシゲ)、意識の高い走塁、頼れる大砲 豊富な先発投手陣、連投の効く中継ぎ陣、絶対的な抑え、着実に育っている若手、 鉄壁の守備陣、考える守備、次の塁に進ませない送球、などなど 言葉で言うのは簡単ですが実行はなかなか出来ない部分をきっちりできたこと、 しかもそれを一人が全部担うのではなく適材適所な選手を割り当てられたこと こういった条件が上手く噛み合った結果、優勝という栄冠がついてきたのだと思います。 これらは新聞やらテレビやら雑誌やらで散々言われていることでありますが、 挙げた項目の中で私が優勝の要因だと強く思っているのは、 「鉄壁の守備陣」「考える守備」「次の塁に進ませない送球」「意識の高い走塁」 の4つになります。 補足すると最後のは主に「隙あらば次の塁を奪おうとする意識」という意味です。 こうやって並べてみると攻撃面ではあまり重視していないことが分かると思います。 強いて言えば走塁だけですね。 理由は落合監督も言ってるように野球は 「一点でも多く取ってれば勝ち」「一点も与えなければ負けない」 というスポーツだからです。 「そんなの当たり前じゃないか!」と言われそうですが、 その当たり前のことをするのに「何をすればいいのか」というのが分からないといけません。 私の場合、それが上に挙げた4つの項目という訳で。 勿論、打たなければまず点は入りませんし、ちゃんとしたピッチャーが投げなければ点を取られます。 だだし私は打つ方にはあまり過度な期待をしていませんし、 ピッチャーにも三振を期待するのではなく「打たれても後ろが守ってくれるから」みたいな目で見ています。 何故なら、自軍の選手の調子、相手投手の調子、相手の打順などに左右され、 必ずしも年間を通じて期待できる保証があるとは言えないからです。 また、打つ・投げるにはスランプという要素が存在します。 反面、守る・走るは基本的に本人の技量や考え方に左右されるものであり、 また基本的にスランプという要素はありません。 (盗塁を期待されている選手にはスランプもあるとは思いますが) つまり、年間を通して期待できる保証が打つ・投げるよりもある訳です。 あと、守備が良いとピッチャーを助けると同時にリズムを作ります。 この辺は自分がピッチャーをやっていたこともあり、 きっちり「守る」ことがどれだけピッチャーを楽にするか分かっているので これは結果的に投手の「一点を取らせないピッチング」に繋がるのです。 要するに「守備」という面で一年間不安なく戦えたこと、 これが今年のドラゴンズ優勝の大きな要因だったと思います。 年間を通じて「一点を取らせない守備」というのが出来ました。 一部ウッズとか心配な選手もいますが、去年よりは上手くなりましたし、 リードした終盤は渡邉という守備力抜群の選手を守備固めで出せますので目を瞑りますがね。 で、こういった考えを踏まえた上で、私なりに今年のMVPを選ぶとしたら誰になるのか。 ある意味「日本シリーズのキーパーソン」とも言える選手はこちらになります。 ・ ・ ・ ・ ・ ・ 英智(57) 強い風に立ち向かえ 永遠の伝説となれ 熱く走れ英智 そのスピードで (日ハム小笠原の応援歌にメロディが似ている) この顔を見ただけで「Zac.の言いたいことは分かった」と納得するでしょうけど 野球に詳しくない方、野球は好きだけどドラゴンズに詳しくない方の為に軽く説明しておきましょう。 英智(本名:蔵本英智)は1998年のドラフト4位で中日ドラゴンズに入団。 入団当初からその俊足・強肩・堅守は一目置かれておりましたが、 バッティングの方でパッとせず、暫くは一軍と二軍の往復を繰り返していました。 2004年、落合監督の就任で英智に転機が訪れます。 監督の必要とした「一芸に秀でた選手」として、その守備力が買われたのです。 守備固めとして、代走として、そして時には大事な試合のスタメンで、 一年間を通して一軍に定着し、華麗なる守備でドラゴンズを助けファンを魅了しました。 昨年は怪我で思うような力が出せないところもありましたが、 今年は一軍に定着し2004年同様に華麗なる守備を披露してくれました。 おそらく守備に関しては12球団1、2を争うのではないかと。 2004年に優勝したときには守備の栄冠「ゴールデングラブ賞」を見事受賞しています。 今シーズンの成績は124試合に出場して打率.215、打点27、盗塁4。 数字だけ見るとはっきり言って大したことのない選手に映るかもしれません。 それでも英智は146試合中124試合に出場しています。 この出場は途中出場でもカウントされるものであり、「守備力」を買われていることがよく分かります。 まあ、今年はチャンスできっちり打ったシーンも多いので、打撃面でも数字以上の貢献度はあるでしょう。 神宮で決勝2ランホームランなんかも放ってますし。 (ちなみにこの試合は球場で観戦していた) ドラゴンズには他にも荒木・井端という変態守備をする二遊間、 (コミケで荒木×井端本が出るくらい息の合った連携を見せる) ショート福留の悪夢は何処へやら攻守共に球界一の外野手に選手に成長した福留、 サンダービームは既に死語となりましたが、メジャーを感じさせる強肩が魅力なアレックス 終盤の守備で『守り勝つ野球』を体現する渡邉・川相・奈良原、などなど 英智以外にも守備で魅せる選手は沢山いるのですが、個人的には英智を超える選手はいないかなあ、と。 全員、難しい打球を軽々と捌いてしまうのは同じなのですが、 更に英智の場合は「やられた!!」と思わず目を覆ってしまう打球も フェンス際や地面スレスレでもぎ取ってしまうというイメージなんです。 また、強肩揃いの外野陣の中でも肩の強さと送球の正確さが光ります。 2004年にはナゴヤドームのフェンス前から犠牲フライでホームに突っ込んだランナーを刺したことも。 (もっとも、ランナーの矢野(確か)がセーフになると思ってチンタラ走ってたのが悪いのですが) 今年も「一点もやれない」という局面で何度助けられたことか。 守備だけでも飯が食える素晴らしい選手です。 また、走塁面の意識が非常に高いのもポイント。 状況判断力に物凄く優れているのです。 今年の交流戦でキャッチャーのパスボールにセカンドから生還したのは記憶に新しいところ。 曰く「札幌ドームのファールグラウンドは広いから キャッチャーがボールを後ろに逸らしたら二つ行けると思っていた。」だそうで。 英智変態プレーの数々。ただしこれは極一部のことに過ぎない。 今のドラゴンズの野球において絶対に欠かせない1ピースに英智はなっているのです。 正直、英智が怪我や不調で二軍落ちしてたら優勝は厳しかったのではないかと個人的に思います。 余談ですが英智のヒーローインタビューは面白いです。 ついこの間までは質問されても「うん」とか「すん」しか言わずインタビュアー泣かせでしたが イケメン選手会長・井上一樹の力添えもあってベラベラ喋るようになった・・・・・・のですが その喋りがかなり天然入っているので笑えます。 そのくせ、出番が無くても黙々と練習していた井上一樹の気合のヒットに涙を流したりもするんですよ。 物凄く良いキャラクター性を持っています。 日本シリーズでも何かをやらかしてくれると思います。 英智という名前がスコアボードに刻まれたら、彼の一挙一動に注目してみてください。 ドラゴンズの日本一には必要不可欠な男です まあ、総合的に見ればMVPは「福留」「ウッズ」「もずく酢」「岩瀬」の誰かだと思います。 ただ私はチームのピンチを救うプレーを一年間見せてくれた英智に敢えてMVPを与えたいです。 とまあ、ドラゴンズ優勝万歳から英智万歳な内容になってしまいましたが、 現在戦っている日本シリーズ、日本一になったら進めるアジアカップ、そして来シーズン、 今年と同じように自分達の野球を見せてくれるよう期待しています。 そうすれば自然に「優勝」という二文字が付いてくることでしょう。 私達ファンもこれからも精一杯応援します。 頑張れ!中日ドラゴンズ!! 頑張れ!英智!! <BGM> - [ - / - ] |