第314回:おそらく一生隠し通すであろう私の秘密(2007/08/24)


私にはがいます。
いや、兄と言っても「兄貴」とか「うほっ」とかそっち方面ではなく、
正真正銘「肉親」としての兄ですので誤解無きよう。

弟の私が言うのもアレですが、ひじょ〜にデキる兄です。
頭が良いというか、頭の回転と記憶力が凄まじいんですわ。
それだけでなく、芸術センスが抜群で絵とか写真とか恐ろしいくらいに上手い。
ついでにバンド活動経験者でギター・ベース・ドラムが弾ける(叩ける)。
しかも兄の嫁さんが日本語を含めた5カ国語ペラペーラで、
それに触発されたのか最近は他国の言語も達者っぽくなる始末。
現在、私にはよく分からない難しい資格の勉強もしとるそうです。

はっきり言って、弟の私は全くと言ってよいほど叶いません。
頭の回転は常に逆回転、記憶力は曖昧、芸術センスゼロ、音楽はニデラ
まともに使える言語は日本語とVisualBasicとわはー語くらい。
強いて言えば運動神経だけは負けない自信があります、程度。
あ、『謎の村雨城』と『悪魔城ドラキュラ』は私の方が上手いです。
なので、兄を目の前にした私はもはや蛇に睨まれた蛙……
いや、弥生に睨まれた小次郎状態です。
って、なんだそりゃ。凄くうらやましいシチュエーションじゃないか。

で、そんな私の兄ですが、流行のブログをやっています。
ネットの世界を甘く見ていると大変なことになるので詳細は伏せますが、
読ませる&魅せる内容で、小さい趣味ながらその筋では結構有名なブログらしいです。

とまあ、ここまではどうでもいい味自慢ならぬ兄自慢。
(自慢すればするほど自分のダメ加減が浮彫りになるので、
 ここまで書いた時点でやめればよかったと後悔してますが)

問題は兄のブログのことを両親が嬉しそうに話す瞬間です。

確かに親としては嬉しいでしょうね。
役に立つ情報や興味深い情報を面白おかしく読める状態にまとめ、
それに対して閲覧者から沢山のコメントが付く様子がリアルタイムに見れる訳で。
しかもネット上で息子の生きている様子がある程度分かるときたもんだ。
これは毎日見てても飽きないと思います。

そんな状況なので、私が実家に戻るといつも嬉しそうに「○○のブログが〜」と話してきます。
両親が話したい気持ちは分かりますし、兄自身も凄いとは思うんですけど、
それを言われる私は正直微妙な心境だったり。

 父 「○○のブログは凄いな。
    あれだけ記事書いてコメントに返信して頑張ってるぞ。
    しかもコメントが0時過ぎとか夜遅くまで大変だ。」

 私 「へぇ〜。
    (普段から0時過ぎが俺のターンだよ……)」

 父 「Zac.(仮称)はブログやらないのか?」

 私 「あ、俺はやらん。
    日記みたいな習慣付けて何かやること苦手だし。
    (ブログはやってないよ、ブログは。だから嘘ついてないよ。)」

 父 「ははは、確かにお前はそうだな。」

 私 「ははは……」

ゴメンよ親父。
ブログはやってないけど、
両親に見せられない内容のサイトならもう7年以上もやってるよ!!


でも言えない、絶対に言えない。
「親不幸者!」と罵られようが絶対に言えない。

嫁が10人+1人とか、しかもその+1は男だとか、
同人誌4冊出してて通販までやってるとか、妄想に溢れた二次創作小説とか、
恥のオンパレードなコラムとか、アホ丸出しの掲示板の私のレスとか、
見たら(読んだら)確実に親父の心臓が止まる。
いや、私がゲーム好きなのは親父も知ってますが、
こっち方面(主にエロ)に手を伸ばしているのは知りませんのでね。

だってねぇ、私のサイトを見た親父が、

「Zac.(仮称)のWebサイトは凄いな。
 嫁が10人+1人もいるみたいだぞ。」

なんてうちの兄に言ったりするのを想像すると……こええぇぇぇぇー!

と言う訳で、私は実家に戻る度に「親不幸者」な自分を実感してしまいます。
勿論、他の面での親孝行はちゃーんとしてますので深く考える必要はないのですが、
やっぱりこの話題になると尻込みすると言うか逃げると言うか……ダメダメです。
兄とは別のベクトルでスクスクと成長している弟って構図はマズいね、うん。

なお、実家から戻る電車の中で嫁さんに心の内を打ち明けたところ、

 「大丈夫だよ。バカな子ほど可愛いって言うでしょ。」

とフォロー(本人談)されました。

……それはフォローって言わないよ、大丈夫じゃないよ。


<BGM>
SECOND HEAVEN(HeartAttackn' oRbital eDition)
[ D12 / DIVERSE SYSTEM ]