第388回:ダメフラグ(2009/04/25) | |
元々はコンピュータのプログラミング用語だった『フラグ』という言葉ですが、 ここ数年で広く一般の方々まで浸透してきたように思います。 例えば、ゲームや小説や映画やドラマなどで誰かが 「俺、この戦争が終わったらあいつと結婚するんだ。」 「この事件が終わったら、お前に真実を語るよ。」 といった類の台詞を吐くシーンがあると「ああ、こいつ死ぬな」と分かってしまう、 そんな時に「こいつの『死亡フラグ』が立った」と言ったりします。 他にも『恋愛フラグ』とか『後で仲間になるフラグ』とかフラグの種類は色々ありますが、 恐らく最も浸透しているフラグはこの『死亡フラグ』ではないでしょうかね。 こういった『○○フラグ』と呼ばれる演出は『安易』『捻りがない』として嫌う方もいらっしゃいますが、 私は『予定調和』『お約束』と割り切って楽しんでしまうクチです。 中でも大好きなのは『ダメフラグ』。 例えば、バトル物の漫画・アニメ・ゲームの序盤で自信満々に主人公へ喧嘩売ってくる奴とか EVE bursterrorの二階堂とか、キャプテン翼のなにわFCのキーパー・中西君とか、 ドカベン明訓高校の下位打線とか、はぐれ刑事〜純情派〜の刑事課長・川辺とか、 出てきた瞬間に「ああ、こいつ(ら)じゃダメだ。」と分かってしまうキャラに立つフラグです。 まあ、主人公(やライバル)を引き立てる役回りのキャラはどんな作品でも存在するのですが、 その中でもパッと見た瞬間「こいつ無理じゃね?」と伝わってくるキャラに立つ、と思って頂ければと。 ただ、ダメなんですけどなんか憎めないんですよね。 私の嫁・弥生を取り合う関係となる二階堂ですらも、 初見で感じたダメっぽさのお陰で嫌いにはならない不思議。 ダメフラグの立ったキャラには変な愛情すら沸きます。 ちなみに、これまでダメフラグの立ったキャラを色々と見てきましたが、 最もダメだと思った最も愛すべきキャラは横山光輝『三国志』のこいつ。 南蛮王の『孟獲』が諸葛亮孔明に対抗できる計略はないのかと悩んでいる時に 南蛮一の知恵者として名前の挙がった…… 自信満々の猛獲の表情と握った拳がダメっぽさを更に倍増させています。 顔すらまだ出てない状況(名前が挙がっただけ)でここまでダメだと思ったキャラはおりません。 ま、実際にダメだったんですけどね、ダシオウ。 なお、うちの嫁さんも横山光輝『三国志』を読んでおりますが、 このページを読んだとき「すんごいダメそう、こいつ!」と大爆笑してました。 諸葛亮孔明が完璧超人に書かれている本ですから仕方ないと言えば仕方ないのですが、 それでも名前が挙がっただけでダメフラグが立つその存在感は天晴れです。 ……って、三国志知らない方はスミマセンね。 あとダシオウを本気で愛している方にもスミマセン。 <BGM> resona(onoken) [ BREAK(終わりのクロニクルイメージアルバム) ] |