第65回:あの頃の自分に戻れる瞬間(2001/07/15)


私自身は今も昔もあまり変わっていないと思うのですが、
「昔の自分に戻る」という感覚を何となく味わえる瞬間というのがあります。
その要因の一つに「旧友との会話」というものがあるでしょう。

でも、現在に至るまでみんな同じように永い月日が流れているわけで、
性格が全く変わらない奴もいれば、ガラリと性格が変わった人もいます。
極端な話、話が全く噛み合わなくなってしまう奴もいるでしょう。
私も自分では気が付いていないだけで、その人から見れば大きく変わっているのかもしれませんし。
まあ、確かに2つ3つ「変わった」と指摘されることはありますから。

ただ、一つだけ変わらないことがあります。
それはお互いの呼び名です。
大学生や社会人ともなると自分の苗字や名前で呼ばれるのが普通になってきますし、
変な上下関係が生まれるので逆にそっちの方が楽だったりします。
(年齢が違うのに同じ学年だったり同期だったりしますからね。あんまり気にはしませんでしたが。)
しかし、大学より前から付き合いのある友人には必ず当時の渾名で呼ばれます。
最近はこれが昔の自分に戻ることのできる一番の要因かなあと思うようになりました。

お互いに違う道、違う境遇での人生を進んでいるけれども、
この瞬間だけはお互いあの頃の自分に戻っている、
この瞬間だけはそれが当たり前のような感覚になっている、
その引き金となるのが変わる事のないお互いの呼び名なのかなあ、と。

逆に、そう思えるようになってしまった事が、
自分が年をとったことを実感する引き金にもなったりして・・・。

でも嬉しいものですよ、昔の渾名で呼ばれるというのは。