第67回:甘く見てはいけないもの(2001/07/31)


既に先週のことなのですが、会社でウィルス騒ぎがありました。
症状は、アドレス帳に登録してある全ての人に対し同種のウィルスを添付して送る、というものです。
そして感染してから1ヶ月の間でランダムに発動するといった面倒な性質も持ち合わせています。
まあ、結構頻繁に見られる症状のウィルスですね。

で、恥ずかしい事に結局我が社のシステムはこのウィルスの検疫ができなかったんですね。
ある人のメールアドレスに登録してある人物全員に対して見事に送ってしまいました。
幸いにも私のマシンからではありませんでしたが、
結局は会社全体の責任になるので、これはこれで申し訳ない気持ちで一杯です。

それはよしとして、先週一週間はウィルスの対応・処置・其の他諸々でゴタゴタしました。
ですが、こういうのはどちらかと言うと自分達を見直す良い機会になるんです。
やっぱり実際に脅威に晒されないと危機感なんてものは生まれないんですよ。
「私は大丈夫だろう」という隙が、必ず心の何処かにあります。

この一連の事件において言葉では言い表すのが難しいほど苦労したのですが、
会社にとって決して悪い事ばかりではありませんでした。
この事件では、
「ウィルスに対する知識が深まり、各人が危機感を持つようになった」
「社内のシステムの甘さを再確認し、然るべき対応を施す事が出来た」
という2つの効果をもたらす結果にも繋がったからです。

あと、送ってしまった相手で感染してしまった人がやっぱりおりました。
話を聞くと「○○さんのメールだったから」という理由で添付ファイルを実行してしまったんですね。
こんなことを言うのは失礼かもしれませんが、そういう方々も勉強になって良かったかと思います。
思ったよりウィルスに対するユーザの認知って甘いんですよ。
どんなに気の置けない相手でも、怪しいメールや添付ファイルは削除しなきゃいけません。
他人のアドレスを借りてメールを配布することも可能な世界なのですからね。
こういう自分の犯した過ちを反省して知識を身に付ける、ということも大事なのですよ。
まあ、送ってしまったことが最も悪いことなんですけどね。

ただ、どんなメリットがあれども、やっぱりウィルスは勘弁して欲しいってのが本音ですな。
皆様も出きる限りの対策は施すようにしてください。