第72回:遠い夏の記憶が甦った日のこと(2001/09/18)


9月も半分を過ぎ、そろそろ秋の気配がしてきました。
クーラーを点けない夜も増えまして、そんなときは夏の終わりをしみじみと感じます。
汗っかきの私にとって、夏の終わりは非常に喜ばしいことではあるのですが、
夏の終わりをちょっとだけ寂しく思った出来事がありました。

夕食を食べに外へ出たときのこと、近所の神社の前を通りかかると普段と違う雰囲気を感じました。
普段は全然見向きもされないような神社なのですが、なんか今日に限って人出が多いんですね。
中を窺うと立派な御飾りや出店が目に入り、祭りを催しているのが分かりました。
部屋の中にいるときも笛・太鼓の音が微かに風に乗って流れてきていたのですが、
まさかこの神社でやっているとは思わなかったんですよね。
何せ、今の所に住んで7年になりますが、この神社の祭りを見るのは初めてでしたので。

んで、驚き半分興味半分で神社の鳥居を潜りました。
考えてみれば、神社の祭りに来たことなんて何年ぶりになるんだろう。
商店街の祭りなんかはよく見かけましたが、
神社で行われるような祭りは少なくとも子供の頃に行った記憶しかありません。
そして、境内ではしゃぐ子供達の姿に共鳴されたのでしょう、
遠い昔の夏の記憶が蘇り、夏の終わりという季節感にも影響され、
何とも言えないノスタルジックな感覚に陥りました。
子供の頃、親に貰った少ない小遣いを駆使して友人と一緒に飛びまわったっけなあ、なんて。

なんか祭りって独特の雰囲気がありますよね。
年を重ねる毎にノスタルジック度が大きくなっていくんでしょう。
ちょっとだけ寂しくそして心に残る経験をしました。

えっ?この時期じゃあもう秋祭りだって?
実際にはそうなるんでしょうけど、まだまだ残る暑さ故の戯れと思って下さい。

ちなみに、BGMは「愁眉」(久遠の絆)が似合いますかね。
御存知の方はちょっとだけ納得して頂けるかな?