第74回:今だから平然と語れる話(2001/10/07)


今日は10月7日。
実は本来ならコラムを書けるような状況ではありませんでした。
仕事の関係で二週間ほどアメリカへ行く予定だったんです。
で、10月7日は恐らく私が生涯初めて異国の地を踏んだ記念日になっていた筈でした。
というより、死へのカウントダウン開始日と言ったほうが正しいなあ、私の場合。
多分生きて帰ってこれなさそうなんだもの。
そもそも空港から宿泊するホテルまで行けなさそうだし。

死ぬまで海外へは行かないぞ、と思い続けて2×年。
誓いも虚しくよりによって仕事なんかで行くはめになるとは・・・。
世の中分からないものです。

結局の所、テロの影響で予定されていた仕事が春まで延期になり、
優雅に日本の地にてこのコラムを書いているわけです。
これまた世の中分からないものです。

どうせ春には行くことになるんですけどね。
それまでに英語聞き取れるようにならなければ。
それよりも、行く人間を変更してくれないかなあ・・・
そんな淡い期待もしてみたりして。

余談ですが、私がどれだけ「海外へ行かないぞ」と心に決めていたのかと言うと、
パスポート取得の為、母親に戸籍謄本の発行を依頼した所、
親父から「何に使うんだ」と明らかに疑っている口調で電話があり、
パスポートの取得と言ったら、

『ウソだろう。お前が海外に行くはずが無い。』

と、完全にウソつき呼ばわりされてしまったくらいなんです。
勿論、この後は口論になりましたけどね。
急がなきゃならなかったので母親の方に話をつけて事無きを得ましたが。
まあ、親にも宣言していたほど堅い誓いだったということで。